コミュニティ:

閑寂の涯て

あなたは知っている?
銀の樺、森の奥深くには、魔女が住んでいるんだってこと。

そして――魔女に願えば、全ての苦しみから解放してくれるんだってこと。

ねえ、あなた。けれどどうか、気をつけて。
彼女はとても慈悲深いけれど。
《いのちをすくう》まじないは、使えない魔女だから。

《Somnus》
銀の樺が生い茂る鬱蒼とした森の奥深く。
此岸と彼岸の狭間に、其処は在る。
静寂が満ちる。
■が満ちる。

瞑目を望むならば■■を。
それとも。
――ああ。それならば。
あなたは、魔女に何をねがうの?

《Solitudo》
リアルタイムが主。いちどにおはなしを紡ぐのはおひとりさま。
おはなししたことの有る方なら、どなたでも。
おはなししてみたいと思っていただけたなら、おてがみを。
(あてさきは170紹介文の末尾に)
魔女はあなたのことを知りたがっています。
トークメッセージ
彼岸の魔女
「- - - - - - - - - - 《Dum fata sinunt vivite laeti.》 - - - - - - - - - -」
(ENo. 170) 2020-06-27 20:22:22
彼岸の魔女
「(カァ、と一声鳴いたおおきな鴉は、魔女を背に乗せたなら翼を広げて宙へと舞い飛んで行った。見る間にちいさくなっていくその黒い闇色へ、おんなはずっと。ずうっと、一生懸命に手を振っていた)
……こんなに。こんなに、うれしいきもちでひとを送り出したのは、はじめてだわ。
(ぽつりと零したことのはは。ずいぶん浮かれた、弾んだ声だった)」
(ENo. 170) 2020-06-27 20:22:12
彼岸の魔女
「んふふ!だいじょうぶよ、ちょっぴりひねくれものだけれど。みんなくいしんぼうだから、お菓子をあげたら素直になるわ。
(だから。『おみやげ』をおねがいね、なんて悪戯に目を細め)
退屈は猫をも殺すというけれど。魔女だって、ながい退屈はすきじゃあないわ。違っていて?
(なんて。好奇心旺盛な彼女のことだ、きっと多くの『ひまつぶし』の手段を持っているのだろう。いずれそれも聞いてみたい。唸る黒犬の毛並みを梳いてやり乍ら)
ええ。ええ。さようなら、……ちがうわ。また逢いましょう、智を尊ぶ、聡明たる君。いずれ。あなたのお城にも遊びに行くわ。ぜったいよ!」
(ENo. 170) 2020-06-27 20:21:53
「ふふ、それなら安心だ。私にも優しくしてくれたらいいのだが。火傷は夜風に染みるから」
最も、彼女の友人なのだと分かればきっと軽い悪戯程度しかされないだろう。彼女は大層色んなものに慕われているようだから。
「いや助かるよ。乗り心地もよさそうだ。ふふ、魔女は孤独と退屈で死ぬとは言うが……君が今なお生きている事の立役者たちに私も感謝せねばね」
おおよしよしと鴉を撫でる。唸る犬を見て、愛されているねとくすくす笑って
「あぁ、是非ともお借りするとしよう。ご機嫌よう、愛らしく草花の香りがする同胞よ。近い内に、また必ずこようとも。…よし、いこうアーラ!」
別れの言葉と共に、空へと乗り出す事だろう
(ENo. 110) 2020-06-27 20:09:06
彼岸の魔女
「だいじょうぶよ、ながいつきあいだもの。ちいさなころに、やけどは卒業したわ。
(それすなわち、『鬼火を下すすべ』を備えたと云う意味合いではあるが。おんなは脅しの類が上手くない。ので、恐らくは仲良くなったのだろう、ふつうに)
まあ。大変!それならなおさら、この子の翼を借りるといいわ。わたしは永くをひとりで過ごしてきたけれど。この子たちが居てくれたから、『ひとりきり』では、なかったの。ふふ!
(頭を撫でられたなら、鴉は目を閉じててのひらに甘んじるだろう。ねこの気位ほど高くなく。いぬの従順さほど卑屈ではない、そんな体。おんなと使い魔たちの仲はすこぶる良好だが、使い魔同士はおそらく。『主人の取り合い』をする仲なのだろう。黒犬が拗ねたように、グルルと唸った)
ええ。ええ。名残惜しいけれど。それなら。帰りはどうか、アーラに任せて。あなたが望めば、そのままにそらを翔けてくれるわ。」
(ENo. 170) 2020-06-27 20:02:49
「あぁ、どうにも箒は苦手なんだ。色んなものが気になって、ふらふらしてるうちに落ちかけたことが一度や二度じゃない。ふふ、君は本当に色んな使い魔を持っているね。それだけ動物たちに愛されてるという事かな。」
この子の褒美も沢山買わないといけないな、と笑って。
「…さて、随分長居してしまったかな?いつもまにやら月も高い。そろそろ今日はお暇しようかな」
(ENo. 110) 2020-06-27 19:54:38
「ふふ、髪を焦がさないように気を付けて。褒めたら色々なものが出てくるなぁ。褒める場所は多々あるから、私の家はお菓子と手芸品であふれてしまいそうだ」
おや失礼、と手を離し、離した手を"アーラ"と呼ばれたその子の方へと伸ばす。叶うなら頭を撫でるだろう
(ENo. 110) 2020-06-27 19:52:20
彼岸の魔女
「たのしみだわ。ああ、かまどの鬼火たちの『ごきげんとり』をしておかなくっちゃ!
(あの子たち、たまに気まぐれをおこすのよ。なんて唇尖らせたのも束の間。すぐに笑顔を取り戻し)
結び、つなぎ、結わくもの。それは、えにしにも似ているわ。……まあ。まあ、お上手ね!褒めてもお菓子や手芸品しか出てこないわよ。ふふ!
(握手を交わしたまま歓声を上げる友のすがたに、おかしい、と楽しげに笑って)
箒はにがてだって仰ったでしょう?あの子は、遠くにお出掛けするときに翼になってくれるのよ。もちろん、もちろん。いつでも名前を呼んであげて。お駄賃には、アーモンドをたっぷり練り込んだビスケットをあげてね。
(そうすれば。『彼女』は喜んであなたの翼になるだろうと、鷹揚に頷いて)」
(ENo. 170) 2020-06-27 19:46:53
「それはいい!たくさんのお菓子を用意しよう。虫歯を治す魔法が必要かもしれないな。」
楽しくて歯を磨く前に寝落ちてしまわないようにしないと、と顎に手を当てながらそんな光景を想像して
「あぁ、私も好きだよ。機械の体を流れる電子回路に似ている。何かを繋ぎ、止めるもの。ふふ、君の柔肌が荒れてしまわないように寝かしつけることが友人の責務になりそうだ。」
是非とも期待しているよ。決して無理はしないように、と口添えて。手を握ってるうちに、飛来した巨鳥におぉ!と手を離すのも忘れて目を輝かせ
「これならひとっとびで来れそうだ!ここに来る度借りてもいいのかい?」
(ENo. 110) 2020-06-27 19:40:08
彼岸の魔女
「『しるべ』をおのぞみ?だったら。そうね、だったら。あの子の名を呼ぶといいわ。……『アーラ』、いらっしゃい!
(名を呼ばれたのは、最初に魔女の訪問を告げた鴉であった。黒い風切り羽を広げたそれは、見る間に。大きく、大きく――それこそ。ひとひとりを乗せられる程におおきな影となり、バルコニーの片隅に舞い降りたのだった)」
(ENo. 170) 2020-06-27 19:30:24
彼岸の魔女
「そう?それならつぎは、すきなお菓子を持ち寄りましょう。ね、そうしたら。おたがいのすきなたべものがわかるわ!
(それって素敵じゃあないかしら、なんて片目を瞑って見せ)
んふ!ありがとう。わたし、糸を集めることがすきなのよ。魂とからだのつながりを彷彿とさせるからかしら。紙縒り、紡ぎ、ひとつの糸になったものを編んでいく。それが楽しくて、ときどき眠るのも忘れてしまうのよ。
(ああ、友に贈るなら。ひとつのまじないでも込めたくなってしまうものだと頷いて)
いいわ。……これで、契りはむすばれた。
(流れるように紡いだ名を、彼女が認めればひとつの形と成るだろう。おずおずとてのひらを差し出し、握られたなら、おんなは照れ臭そうにはにかんでいた)」
(ENo. 170) 2020-06-27 19:30:04
「ふふ、優しい友人をもって鼻が高い。あぁだが、やはり私は互いの好きなもので囲まれていた方が幸せだ。」
だからぜひお願いするよと、潜めた声の分だけ顔を近づけて。
「へぇ、それはすごいな!私はどうにもやってる途中で飽きてしまう。ストールもか!あまりに良いものだからどこで買ったのか聞こうと思っていたんだ。」
まさかここに制作者がいるとはね、なんて笑って。魔女は色んなところに出掛けるものだから、ときたま男装のそれが破れたりする。交友を続けていくうち、そう言ったものを直してほしいとお願いをすることもあるかもしれない
「ふふふ………あぁ、契約成立だお嬢さん。半年後、森が白く染まる頃に、きっと対価を頂きに参上しよう。そして契約通り………これから何度もここを訪れるとしよう」
サインを確かめれば恭しく礼をして。これからもよろしく、とその手を差し伸べ、可能なら握るだろう。
「しかし何度も来るとなると少し骨が折れるな。近道があればいいのだが」
(ENo. 110) 2020-06-27 19:15:57
彼岸の魔女
「まあ!だって、にんげんは好意をもつ相手をもてなすのでしょう?魔女だってそうしたいわ!
(でも。あなたが萎縮してしまうなら、そちらのほうが『おともだち』らしいなら、そうするのもやぶさかではない、なんて。ひそひそと声を潜めて)
編み物、すきよ。クロシェにレース編みまで、なんでも。んふふ。いま羽織っているストールだって、わたしの手遊びのひとつなのよ。
(お披露目する機会はそうそうない。けれど、長く続けていれば上達もするもので。軽い羽織もの程度なら仕立屋要らずだと、えへんと胸張り)
魔女の契約は商いとおなじよ。反故にすれば魂をも脅かす脅威足り得るわ。……よろしくて?
(なんて。顔は笑っているし、頬もりんごのように赤く染まっている。嬉しさが隠れていない。全く隠せていない。あなたが頷くなら、魔女は宙から羽ペンとインクを喚ぶ筈で)」
(ENo. 170) 2020-06-27 19:03:04
「ははは、そんなにもてなされてしまったら、まるで『お客さん』のようじゃあないか。紅茶は君の好きなものでいい。角砂糖は2つがいいな。そしてお菓子は………お互いの好きなものを持ち合うのさ。ふふ、友人とはかくあるべきではないかい?」
くすり、とウインクをしながら唇に人差し指を当てて。人里でお菓子を買いに出かけるのも、楽しいかもしれない。
「へぇ、編み物ができるのかい!なんでも編めるのかい?どうにも冬の寒さが苦手でね、毎度防寒着をきるのだが、どうにももこもこして動きづらいんだ。手袋やマフラーがあったら、もう少し薄着ができるかもしれない。ではお嬢さん。君の編み物を契約の対価としよう。よろしいかな?」
ひらりとどこからともなく現れる紙は、"悪魔の契約書"。しかし魔女が見ればそれは玩具じみた大雑把でなんの効力も示さない、いわば"ごっこ遊び"の品だと分かる。
契約してくれるかい?なんてくすくす楽しそうに笑いながら。
(ENo. 110) 2020-06-27 18:55:55
彼岸の魔女
「そうね、かれらの過ぎる時は瞬きほどの。だからこそ、つよくまばゆく輝いていくものなのかもしれないわ。
(おんなはそれを、ともしびのようだと。或いは野に咲く花のようだと語った。風が吹けば朽ちてしまうそれらは。時に目を瞠るほどの生命力を見せ付けてくる。そんなすがたが、『ひとでなし』の興味を引いてやまないのではないかと微笑んで)
まあ。まあ、ほんとう?わたし。そんなことを言われてしまったら、年甲斐もなくはしゃいでしまいそう。あなたのすきなお菓子を、たくさん、たくさんご用意するわ。紅茶の好みも。角砂糖の数も。あなたの望むまま。
(『知りたいの』と、頬に両のてのひら添えてはにかんだ。ここは静かで。あまりにも、静かすぎるから。ひとりで居るのは寂しくてならないのだと添えて)
わたし?そうね……、植物を慈しむこと。刺繍と、編み物がとくいなこと。おばあさまに習ったお菓子作りに、……魂の聲を聴いて、とどけること。
(あなたの興味を惹くものはあるだろうかと、小首を傾いで)」
(ENo. 170) 2020-06-27 18:39:13
「ふふ、寿命の短さが発想力の鍵なのかもしれないね。あれは見習いたいものだが、寿命を短くはしたくないものだ」
まだまだしたいことは沢山あるから、人の作りだす技術は外から眺めるだけにしておくのだ。
「私がここに来るだけで喜んでもらえるのなら、幾度も足を運ぼうとも。ぜひ紅茶とお菓子を用意してて待っていてくれ。夏は冷たいものを。冬は暖かいものを」
それが飲めるだけでも、ここに来る理由は十分なのだから、と笑いかけながら。
「ふぅむ、望むものと言われると難しいな。私は出来ないこともまま多いが……お嬢さんは何ならできるのかな?」
(ENo. 110) 2020-06-27 18:28:24
彼岸の魔女
「ふうん、にんげんはおもしろいことを考えるのね。やっぱり、にんげんの街はまばゆくて、とっても愉快だわ!
(だから。またこっそり『おしのび』に行くわ、なんて。ころころと楽しげに笑い)
ここは彼岸と此岸のさかいめ。かぎりなくあちらに近くて。しずかで、なにもないところよ。でも……きょうは、あなたが来てくれたわ。『お客さま』ではなく、『おともだち』として。
(ささやかな。けれど、おんなにとってはとびきりのサプライズだ。ことのはをかわしあうこと。笑みを湛え乍ら、なんでもないやりとりをすること。それがとても嬉しいのだと、目を細め)
うれしい。とっても。とっても、両手をいっぱいひろげても足りないくらい!ああ。いちまいは、おばあさまたちに届けるわ。だから。……ふふ!ふたつのいのちを、此岸に帰すことができるのね。
(慈しむように。母が子にそうするように。三枚のカードを抱き締めた)
お代はなにがいいかしら。ねえ、あなた。叡智の君。あなたは、わたしになにをのぞむのかしら!」
(ENo. 170) 2020-06-20 22:02:16
「それが中々、技術の粋を集めてうまいことしているのさ。光にかざすと隠された模様が見えたりとかね」
大きな金塊は何枚もの紙幣で取引されているから、錬金術の魔女もご安心さ、とからから笑い。
「あぁそうだとも。死を選ぶにはそれだけ苦しい思いをしたはずさ。断腸の思いで決断し、それを君が優しく送り届ける。きっと皆、死の淵は幸せであった事だろう」
そうでなければ、穏やかに眠る事などないさと言葉を零し。どことなく遠くを見つつ
「もちろん。君の長い睫毛が涙で濡れてしまうくらいなら、私の力を使ってくれたまえ。緑色だけでよさそうかな…………よいしょ、今あるのは3枚か。またそのうち持ってくるよ」
赤、黒、白、金のカードをしまい、反対の懐から緑のカードを3枚出して、君に差し出した。
(ENo. 110) 2020-06-20 21:52:06
彼岸の魔女
「紙がお金になるの?髪の毛を対価に強請る魔女も、すくなくはないとおもうけれど……それじゃあ、錬金術がとくいな魔女が、『みせじまい』してしまうわ!
(にんげんのきまりごとは実に複雑だ。紙幣ではにせものが広まってしまうんじゃあないかしら、なんて首を傾げ乍ら)
そうかしら。……ええ。ええ、そうだといいわ。わたしのもとへ来る『お客さま』は、みな微笑みを浮かべて眠りにつくの。わたしの子守唄も、すこしは役に立てているなら。それは橋渡しにとって、いちばんのよろこびだわ。
(客人はみな、おんなにことのはを託して眠りにつく。それに返事を返せないことが、おんなは堪らなく悲しかったから)
……いいの?ほんとうに?……わたしに、『生かす』すべを、さずけてくれるの?」
(ENo. 170) 2020-06-20 21:42:22
「はっはっは。もう少し文明の進んだところでは紙幣というものがある。紙に金額と模様が掛かれたもので、貨幣よりもうんと軽いから大きな金額を持ち運ぶのに適しているのさ。紙とインクで出来た何の価値もないはずのものが、金貨よりも大きな価値を持つというのは人間の"社会"というものがいかに複雑なものか思い知らされるね」
それその物の価値ではなく、それに付与されている価値を見る。それは社会という大きな範囲の中で、信用という網がしっかりと張り巡らされている証拠だ。
「君の力も素晴らしいものさ。苦しまずに最後を迎えられるならそれに越したことはない。それでも私の作った魔法と科学の結晶が、君に喜びを与えたのならこんなに嬉しいことはない。……くっふふ、可愛らしい声が漏れているよ。」
頬から手を離し。よければ何枚かあげようか?と。カードの数しか使えない、限られた奇跡ではあるけれど。
(ENo. 110) 2020-06-20 21:33:25
彼岸の魔女
「それがね?貨幣にもたくさんの種類があるんですって。前にカフェに立ち寄った時。金貨を差し出したら、『そんなにもらえんよ!』って笑われてしまったの。カフェの紅茶は銅貨が3枚。アフタヌーンティーなら、軽食がついて銀貨がいちまい。とってもむずかしいんだから!
(なんて、目前の彼女の方が。きっと、人の世の貨幣勘定は詳しそうだけれど)
わたしにできること。それは、眠らせること。……いのちを掬い上げて、導いて。彼岸の橋渡しをするだけのおんなよ。それを。触媒を用いるだけで覆してしまうなんて、ひゅごひこひょひゃわ!
(言えてない。後半はさっぱり聞き取れなかっただろうが、『すごいことだわ!』と言いたかったらしい。加減されたちからでは痛くもなんともないけれど。触られた感覚は確りと。ゆめでも、錯覚でもないなんて!)」
(ENo. 170) 2020-06-20 21:15:18
「おや、それは良い事を聞いた。何か欲しいものがあった時は宝石を持ち寄るとしようかな」
一体何年後にその悲願が達成されるのか。途方もない夢だが、魔女は日々邁進するのだ。
「はっはっは、そんなに喜んでもらえて光栄だ。容易くに見えるなら尚良し。何でもできるわけではないがね。植物には人を癒す力があるから……ふふ、どれどれ」
むにむに、両の頬をつまんで、横に引き延ばす。くすくすと笑いつつ。
(ENo. 110) 2020-06-20 21:07:53
彼岸の魔女
「そうね、そうだわ。にんげんはひかりものがすきでしょう?魔法の媒体に使う宝石と、金貨を交換してもらえるのよ。
(ご存知?なんて、ひそやかに声を落として。にんげんの畏れは、魔女にとって毒となる。魔女の過ぎるちからは、にんげんのともしびを容易く吹き消してしまう。相互理解。それは、長い永い時の流れを過ごすには良いひとつの課題だと笑って)
すてき。とっても、とってもすてきよ。わたし。……わたしも、おばあさまも、ひいおばあさまも。どんなに知識を積んでも、どんなに時間を掛けても手に入れられなかったもの。あなたはそれを、たやすくかなえてしまったわ!どうしましょう。ああ、ねえ。どうか。私の頬を、引っ張ってみてくださらない?ゆめなんじゃないかって、『さっかく』してしまいそうなの!」
(ENo. 170) 2020-06-20 20:58:24
「あぁあぁ、楽しみだね。数年後か、数百年後か………ふふ、今の内から貨幣を貯めておかねばね」
種族の違い、無理解から生まれる溝は、そうやすやすとは埋まらない。されど手を伸ばし続ければ。いつかはきっと実るのだと、心に刻んで。
魔女の魔法、或いは科学。それは君の手の中で、君の望みを少しの間だけ叶えてくれる。傷は癒え、血は止まる。カードだった粒子は風に乗ってどこかへと消えていった。
「ふふ、よかった、ちゃんと使えるようだ。これが私の魔法であり科学。奇跡を持たぬ人の子に、手のひら大の奇跡を。まだまだ研究段階だがね。」
すっかり治った指先を見せて、中々良いものだろう?と微笑んだ。
(ENo. 110) 2020-06-20 20:50:51
彼岸の魔女
「(しょんぼりと尖った耳を垂らしていたけれど。幼子に言い聞かせるような柔い声音に、恐る恐る視線を上げて)
……これは?
(そろりと伸びたゆびさきが、紙片に触れる。刹那。咲き初めの花が綻ぶような。あたたかな魔素の流れに目を瞬かせて、)
『大自然のような、癒しを、』
(言われるままに音にすれば。ああ。なんてこと!どんなに焦がれても届かなかった、いのちを満たすひかりが、其処にあった)
……すごい。すごい、すごいわ!わたしが?いいえ、ちがうわ、あなたの。ああ、……うそみたい、こんなことって!」
(ENo. 170) 2020-06-20 20:44:55
彼岸の魔女
「んふふ!いいわね。にんげんらしく、貨幣でお買い物をするのも楽しそうだわ。
(ひとならざるもの同士の所謂『買い物』に等しい行為は。対価の天秤が等しければ金品でなくとも取引が成立することも多い。血液。髪。声。果ては魂まで。凡ゆるものが秤に掛けられる。『にんげん』の作法に倣うのも、きっと楽しいだろうと告げて)
まあ!素敵よ。魔女の『がらくた』の多くは、ほかの魔女にとって宝玉足り得るもの。あなたの知識の断片に触れられる日を、楽しみにしているわ。」
(ENo. 170) 2020-06-20 20:44:43
魔女が取り出すは5色のカード。それぞれの大きさは手のひら程で、赤、緑、黒、白、金のカードを扇子状に持つ。
「緑のカードを取ってごらん。それは植物を素材に作ったものだ。持ち帰る予定のこの子も、このカードになるのだけれど」
とったならば、それを傷口の上に乗せてみてと告げて。カードは厚紙ほどの厚さと強度に思えるだろう。
「そうして唱えるんだ。『大自然のような癒しを』と。」
君がもしその言葉通りに唱えるならば。カードは粒子の光になって消えていきそして……………………傷がどんどんと癒えていくのが分かるだろう。
(ENo. 110) 2020-06-19 21:50:05
「ふふ、応援に感謝しよう。いつかその未来が来たら、二人で往来を歩こうか。堂々と、三角帽子でも被りながら」
「あっはは、それは光栄。さぞかし美しい場所なのだろう。私が返せるものと言えば、青い薔薇の庭園と、くるくる回る円盤から流れる音。それとガラクタだらけの楽しいお店くらいだ」
お嬢さんには少し地味な場所かもしれないね、と苦笑を零しつつ。言われるとおりに掌を差し出して、棘の刺さった傷口を上に。尖った耳が表す種族にふさわしく、か細い手だと思った。
「…ふむ、そうか、君は癒しの術が不得意か………あぁ!それならば」
魔女は思いついたとばかりに声を上げて、空いてる手で懐をがさごそと。
(ENo. 110) 2020-06-19 21:44:18
彼岸の魔女
「ひとは叡智のちからで以って。魔女は、脈々と受け継がれる魔力で以って。互いに尊重し合えたなら、きっと。ひとのせかいは、もっとうつくしい彩を帯びるわ。叡智の君。あなたの夢を、どうか。わたしにも応援させて。
(その景色を。自分も見てみたいのだと頷いて)
わたしはこの森なら知らない場所はないけれど。そとのせかいは知らないことばかりよ。ふたつの月が浮かぶ泉も、いっとう大きな樺の木が奏でるうたも、どれもわたしのお気に入り。『おともだち』になら、その景色を見せてあげてもよくてよ。
(どうかしら、なんて悪戯に微笑んで。傷の手当てを、と。言われずともとばかりに、黒猫が運んできた小箱を開いた。どうやら『魔女の救急箱』であるらしい。銀のピンセットを取り出せば、てのひらを貸して、とレースに包まれた手を差し出した。血液など意に介さぬと云った体、憂うように睫毛を伏せ)
わたし。……手当はできるけれど、傷を塞ぐすべをもたないの。ほんとうなら、すぐに痛みを取り払ってあげたいのに。」
(ENo. 170) 2020-06-19 21:37:02
「……架け橋。あぁそうだね。なれるといいと思っているよ。もし夢がかなった暁には、魔女も人も同じ街で共同生活を送るようになれるかもしれないね。」
人と魔女は同じ場所で暮らすことはあまりない。人にとって魔女は恐怖の対象だから。ライオンの檻の中で寝る様な者は普通いない。
「あぁあぁ、喜んで。ふふ、遊ぶのもどこかに出かけるのも、お気に入りのスポットに連れあうのもいい。日々が楽しくなりそうだな」
棘が刺さったままの傷は中々血が止まらない。圧迫して止血しようにも棘が深々刺さって痛いだけだしさてどうしようかと首を傾げ
「あぁあぁ、気にしないでくれ。私が不注意だったよ。ハンカチを私の血で汚してしまうのは気が引けるな………棘を抜くのは頼んでもいいかな?どうにも片手ではやりづらそうだ」
駆け寄ってきてくれる様子に逆に申し訳なさを感じつつ。そうお願いする。
(ENo. 110) 2020-06-19 21:27:29
彼岸の魔女
「魔法を使えば凡ゆる概念を一瞬で解決出来るわ。けれど、にんげんにとってはそうではない。……ああ、叡智の君。あなたはきっと、にんげんと魔女の、架け橋足り得る存在なのね。
(はみ出しものの魔女だと、嗤うものも居るだろう。けれど。意に介さぬとばかりに笑う彼女をまばゆく思った。故、おんなは静かに、ただ静かに微笑んだ)
そうなの?いやだわ、わたしったら。……でも、すてき!それなら、たのしいことを。たくさん、たくさんしましょう?わからなければ、互いに伝え合えば良いんだわ。
(おんなに柵を飛び越える程の身体能力はないらしく、すこし時間をかけてテラスから庭に降りてきた。同時、聞こえた小さな痛みを訴える声に、慌ててドレスの裾を摘みながら駆け寄って)
まあ。まあ、たいへん!
(毒はない。けれど、棘は傷に刺さったまま抜ける。そのまま放っておけば膿んでしまう、と。きちんと折り畳まれたハンカチを差し出して)
ごめんなさい、わたしがもっと早く言えば……、棘を抜かなくちゃ。」
(ENo. 170) 2020-06-19 21:18:32
「あぁ、昔は火をつけるのにも数十分かけたという。今は1秒だ。限りある命の中、どれだけ多くのことを成すか。その人類の命題が無限の発想力と、実現するための力を……科学を生み、発展させていくのだろうね」
そして自分は、そんな人間たちのお手伝いをする存在にすぎない。人がよりたくさんのことを成せるように、魔法を科学の枠にはめて人へと齎す。それがこの女の理念だ。
「あはは、おちついて彼岸の君。友達と言えど千差万別さ。何をせずとも同じ空間に過ごすものも、祭り騒ぎするものも。私の知ってる友人はよく遊んでいたかな。」
前のめる体に手を添えて。喜ばれることが嬉しくて、こちらも喜びの笑みが漏れる。
「あぁ。願わくば、君の子供の成長を私も見ていけることは願うがね。………ん、棘……っと!」
忠告を受けたと同時、指にぴりっと痛みが走る。手を持ち上げればわずかな切り傷。ぽたりと血が一筋落ちる。
「あぁいやすまない。土を汚してしまったな!」ぺろりと血を舐めとりながら謝罪を一つ
(ENo. 110) 2020-06-19 21:07:33
彼岸の魔女
「(あなたが柵を飛び越えると共に、黒犬もまた後を追う。頼まずとも、土を掘るのを手伝ってくれるだろう)
棘に気をつけて!その子、根っこにも棘があるのよ!」
(ENo. 170) 2020-06-19 20:50:43
彼岸の魔女
「でんししょせき……はじめて聞くことばだわ。願えば追従してくれて、望めば単語を探してくれるの?すごいわ!多くの魔女は永くを生きる。だから、『時間』の尊さに気付かないものが多い。けれど。にんげんの一生は余りに短いわ。そんな彼らにとって、『科学』は革命になるのでしょうね。
(どんなに優れた知能を持っていても、生命のともしびが失われてしまってはそれで仕舞いだ。利便さを追求することは決して悪いことではない、と頷いて)
んふ。んふふ!ええ。ええ。もちろん!ああ。……でも、でも、『おともだち』って、何をしていくものなのかしら。こうして、お茶を飲みながらおしゃべりすること?それとも、箒に乗って空を駆けること?
(どうか教えて、なんて前のめりに。ちいさな笑い声、ささやかな忠告に『いじわる!』と唇尖らせて)
そう。そうね、焦ることはないわ。いまはまだ。……いまはまだ、わたしが彼岸の番人で在るべきだと。そう、思うから。」
(ENo. 170) 2020-06-19 20:49:13
「あぁその通り。科学という概念を集めて固めて形にしたもの。それが機械さ。呪文を検索すればそのページまで自動で飛んでくれる便利な機能付き!ふふ、"電子書籍"というのだがね。読書家からは随分否定的な意見ばかり聞いてきたものだから、君のようにその価値を認めてくれる者は珍しいよ」
魔女などほとんど読書家だから、あまり理解を示してもらったことはないのだろう。男装の魔女は嬉しそうに微笑んだ。
「おや………これは失礼をした。それでは可愛らしい同胞のお嬢さん。私と友達になって頂いても?」
恭しく礼をしながら。その口元にくすりと笑みを浮かべつつ。人里に出ているのだと聞けば、『田舎者だと馬鹿にされないようにね』とまたふふと笑い。
「なに、時間は沢山あるさ。覚悟は少しずつ、ゆったりと。かくいう私も子供を設けたことはないし、私もまだまだ半人前だ。ふふ、コルヌは可愛いなぁ」
わしゃりと一撫でした後、バルコニーの塀を飛び越え中庭に。"彼女"と称されたそれを努めて優しく、根の周りの土ごと引き抜いて。黒犬が持ってきてくれているであろう植木鉢にそっと移す事だろう。
(ENo. 110) 2020-06-19 20:39:38
彼岸の魔女
「まあ!『きかい』と云うのは、あなたの科学が紡ぎ出すものね?分厚い魔導書はしおりをたくさん挟まないといけないけれど。『きかい』の図書館なら、いつでも好きな頁を捲れるのかしら。とても便利ね!不便さの風情も、利便さから得られる時間も、どちらも素晴らしいものよ。
(それは、比べられるものではない。どちらもよくて、どちらも足りない。きっと、そういうものなのではないか、なんて目を細めて)
あら?それは、勿体ないわ。いまからでも、親しくなることは遅くないんじゃあなくって?
(どうかしら、と片目を瞑って見せた。会えるといいね、と告げられたなら、それはそれは嬉しそうに頷いて。『最近、こっそり人里にお出かけしてるのよ』と、密やかに)
そうね。いつか……ああ。でも。いまはまだ、だめ。この痛みを、自分の子どもに分け与える覚悟が出来ないの。……だから、わたしはまだまだ。おばあさまのような魔女に成れていないのよ。
(例えるなら。一人前と半人前、その途中に居るのだと添えて。名を呼ばれた使い魔は言葉少なではあるが、尻尾が一回転せんばかりに振られている。多分、嬉しいのだろう)」
(ENo. 170) 2020-06-19 20:27:11
「違いない。最近は機械の板で色んな本が読めるようになったのだよ。場所を取らずにたくさんの本を蓄えられるが、まぁ風情はないかな」
揺らめく蝋燭の明かりを頼りに紙のページをめくる感触は何にも代えがたいものだ。いくら科学が進んでも、それの代替えはできないのだろう。
「あぁ、きっと生まれた時と場所が近ければ、姉妹のように仲良くなれたに違いない。魔女も千差万別さ。尤も、"過激"な魔女は今はもう数えるほどもいないだろうがね。」
だから会うのは穏やかな魔女ばかり。是非とも他の魔女との出会いがあるといいね、と微笑んで。
「なるほどなるほど、それが矜持というものか。きっといつか君に子供ができたなら、同じように受け継いでいくのだろうね」
一子相伝の技術、覚悟、想い。どれも尊いものだ。
「コルヌ!良い名前じゃないか。おぉよしよしコルヌ。私のお手伝いを頼むよ。さてでは早速引き抜こうかな」
(ENo. 110) 2020-06-19 20:17:06
彼岸の魔女
「んふふ。そう、そうよね。本ばかりが増えてしまって、おやしきの床が抜けないか。さいきんのいちばんのなやみだわ。
(古びた紙を捲るとき。ほんの少しかびっぽいにおい。開いた先から広がる、あたらしいせかい。それを知識として刻みつけていくことが、楽しくてたまらないのだと笑って)
ねえ。わたしと、あなた。得意とするものはちがうけれど。きっと、『根っこ』が、にているのね。魔女は、みなそういうものなのかしら?
(他の魔女にも会ってみたいわ、なんて。ほう、とため息ひとつ零すけれど。憂いを帯びたものではなく、夢見るような感嘆を秘めた)
おばあさま、ひいおばあさま。ふたりとも、おなじように毒を受け継いできたのよ。そうして、ひとの痛みを知るの。痛みをしらなければ、ひとのいのちは預かれないもの。
(それこそが。彼岸の魔女が、”そう”呼ばれるに足る証なのだと添えて)
あら!それなら、ぜひこの子を連れて行って。『コルヌ』。それが、この子の名前よ。」
(ENo. 170) 2020-06-19 20:07:03
「はっはっは!違いない。私も学ぶことが好きすぎて、ついつい余計な知識まで蓄えてしまうよ。そうして蓄えた知識を口早に紡ぐ毎日だ。」
魔女の多くは知的好奇心が強い。何かを知り、それについて思考する事が長い生にはちょうどいい暇つぶしなのかもしれない。
紅茶を差し出されればシロップを一滴、二滴といれて口をつける。ほう、と息をつき。
「おやおや、私が思ったよりお嬢さんはお転婆なようだ。君が今もまだ健在でいることを喜ぼう。」
内緒話にくすくす笑って。使い魔を使わないあたりが、彼女の優しさの表れなのかもしれない。
「あぁ!それは大変助かるよ。どうにも使役の才能が無いようでね。生まれてこの方使い魔もゴーレムも縁遠い。わんこ君のお名前は何かな?」
(ENo. 110) 2020-06-19 19:57:39
彼岸の魔女
「まあ、ほんとう?うれしいわ。学ぶことはすきよ。だって。知らないことを識れた瞬間の喜びは、何にも代えがたいものだもの!
(違っていて?なんて、悪戯に微笑み乍ら。角砂糖の変わりに、小瓶に満たした、あまいあまいシロップを。おこのみでどうぞと、冷えた頃合いに紅茶と共に差し出して)
解毒薬。あるわ、もちろん。『自分で試さなければ、効き目がわからないもの!』
(それこそが。自身が毒。毒の花そのもの足る所以なのだと、内緒話のように囁いて)
ええ。ええ。あなたが望むなら、彼女に似合いの鉢もご用意するわ。荷運びの使い魔の手は足りていて?必要なら、この子を付き添わせるわ。
(呼ばれた黒い犬が、ふす、と鼻を鳴らして応えた)」
(ENo. 170) 2020-06-19 19:48:44
「ふふ、そうも褒められると顔も緩むというものだ。君が望むならば、知る限りを教えようとも。」
森で過ごしてきた魔女には、きっと全ての科学が目新しいものに見えるはずだ。音を鳴らすもの、姿を映すもの、誰もが使える簡単な"奇跡"。
「その内解毒剤が開発されることに期待しようかな。ふふ、美味しいお茶だと信じているとも
それではお言葉に甘えて頂いていこうかな。あそこからそのまま引き抜いてしまって大丈夫かい?」
(ENo. 110) 2020-06-19 19:40:34
彼岸の魔女
「魔法の素養がないものでも扱えるなんて。魔法だって万能じゃあないわ。できないことだってある。それを、ヒトの叡智を集めて叶える。科学。あなたを司るものは、素晴らしい知識よ。
(よかったら。今度もっと教えてほしいと請い乍ら。ポットの中で充分蒸らした紅茶をグラスに一気に注ぎ込む。溶けた氷が、かろん、と涼やかな音を立て)
んふふ!ええ。ええ。どうか気を付けて。わたしは毒。毒そのもののようなおんななのだから。
(けれど。友人に差し出すこの紅茶は、何の混じりけもないものだから安心してほしい、なんて茶化すように)
いいわ、よろこんで。あなたに見初められたなら、あの子もきっと喜ぶと思うの。」
(ENo. 170) 2020-06-14 22:08:25
科学の魔女(110)
「ふふ、魔法のような、されど便利で誰もが使える素敵な力。君も沢山の科学に触れてみるといい。」
(敬意を込めた言葉に、緩やかに一礼をして。今では使い捨てられるライターも、きっと彼女の前では"魔法のような奇跡"になることだろう)
「おやおや、それは怖い。甘さを求めて飲み過ぎれば、気づかぬうちに潰れてしまう。まるでカクテルのようだ」
(君の血を頂くときは気を付けるよ、と。犬の頭をわしゃわしゃと撫でながら)
「ほほう!夜に所縁あるのはいいね。夜は魔女の時間だから。うん、あれがいいな」
(現実が鳴りを潜め、神秘が跋扈する夜の時間。それは何よりも神秘の力を受ける時間に違いない)」
(ENo. 110) 2020-06-14 21:59:36
彼岸の魔女
「まあ!肖像画のように、何時間もきついコルセットをしめたままでいなくてもいいの?
(それは。立派な魔法だと。言い掛けたところで一度止まり)
それが。あなたの、『科学』という叡智の結晶なのね。すてき。とってもすてきよ。
(知らぬ者から見れば。けれど、正しく唱えることが、魔女に対する敬意の表し方だと、おんなは思うから)
んふ。わたしの血はきっと、とても甘いけれど。どうか気をつけて。わたしに流れるものは、蜜に見せかけた毒なのだから。
(それはきっと。祖母も同じことなのだと添えて。黒い犬は猫よりも大人しく、撫でようと伸ばされたてのひらにこうべを垂れた)
マンドラゴラの根。血の苔。いろいろあるけれど……ああ。あの子は宵影草よ。夜のうちに月のひかりを浴びて、そらへそらへと背を伸ばしていくの。」
(ENo. 170) 2020-06-14 21:50:04
科学の魔女(110)
「「風景を切り取る機械さ。発明された当時は1時間ばかり被写体が静止しないといけなく、写真を撮っている間に熱中症で倒れた者がいることから魂を奪う箱だ等とも言われていたそうだが、今は一瞬で切り取れるものばかりだ。街に行けば見かけるかもしれないね」
(立派な家族がいるのはさぞ誇らしいだろうと、君の話に頷いて)
「年老いた魔女程頑固なものだからね。門が開かれてなければ歩み寄る事も出来ない。吸血鬼は招かれないと家の中に入れないと聞くが、まさに私は魔女の世界の吸血鬼というわけだ」
(招いてくれた君の血を吸ってしまうかも、なんて冗談めかして。動物たちが現れる度、叶うなら手を伸ばして撫でている事だろう)
「ふふ、日々の御勤めごくろうさまだ。あの背の高い草にしようかな、根がしっかりしてそうだ。根は魔力を吸い上げてくれるからね」」
(ENo. 110) 2020-06-14 21:37:32
彼岸の魔女
「かめら?(とは。おそらくは、絵姿を残す用語かなにか。聞いたことのないまじないね、なんて首を傾げ乍ら)
立派な魔女よ。慈悲深く、けれど躊躇のない。英邁な魔女だったわ。
(そんな祖母が、自分の誇りなのだと微笑んで。からかい混じりのことのはには、もう!なんて唇尖らせて)
そうなの?あなたはとても朗らかだから、誰とでも仲良くなれそうなのに。
(流石の彼女も『めんどう』に感じるものなのかもしれない。氷で満たしたグラスと新しいポットを呼べば、先ほどの鴉を頭に乗せた。線の細い黒い犬が器用にワゴンを押して運んできた。彼もまた、魔女の使い魔なのだろう)
んふふ。わたしの魔法の多くは、彼らの助けを必要とするから。これも大切なおつとめなのよ。」
(ENo. 170) 2020-06-14 21:26:49
科学の魔女(110)
「あぁ大好きだとも!ふふ、今カメラを持っていないのが残念でならないよ。人は魔女に関する物は何でも怯えるからね。仕方のない事さ」
とことこ歩く姿をニコニコと眺めて
「ほう、それはさぞ叡智に優れた魔女であらせられたのだろう。一度お会いしたかったな。君が背筋を伸ばす姿も同じくらい見てみたいがね」
(想像しているのか、クスリと笑いつつ)
「そう大きい集まりは行ってないよ。友人数人とお茶を嗜む程度さ。私の魔法はあまり魔女らしいものでもないしね」
(魔女の中には、自身らの神秘性を貶めた"科学"というものを嫌う者達もいる。そういう者達には中々顔を合わせづらいものだ)
「ふふ、ガーデナーとして食っていけそうだね。私の庭も手入れしてほしいものだ」」
(ENo. 110) 2020-06-14 21:16:37
彼岸の魔女
「ねこ、おすき?よかったわね、アーテル。此処を訪れるひとは、彼女にさえ怯える子が殆どなの。
(アーテルと呼ばれた猫は喉を鳴らしている。おんなの手の中からするりと抜けだせば、歩き始めたふたりの魔女の間をとことこついて歩いてくる。エスコートしているつもりなのかもしれない)
おばあさまは色々な魔法に精通していたから。その本質を知る魔女たちの多くがこうべを垂れたそうよ。わたしはまだまだ。だからきっと。改まった場は、緊張して背筋が伸びてしまうわ。んふふ!
(あなたは行ったことがある?と問いながら。庭を褒める彼女の声を傍らに、新しく紅茶を淹れ乍ら)
ぜんぶ、わたしが育てたのよ。あなたのお眼鏡にかなうものがあればいいのだけれど。」
(ENo. 170) 2020-06-14 21:03:18
科学の魔女(110)
「(可愛いなぁ~、とだらしのない声を出す。魔女は動物が大好きなようだ。腕の中の猫に骨抜きにされている)
「はっはっは、若い内は中々煩わしい行事だからね。年を取ると参加するのも良いかと思えてくるのだが」
(君はまだ若いから面倒だろうと笑って)
(その若いはあくまで魔女基準のものではあるが)「あぁ、魔力との相性がいい植物を探していたのさ。魔法の触媒にしたくてね。………おぉ!綺麗な庭じゃないか!うちにも花はあるが、何分種類がないものだから、これは中々圧巻だ!」
(テラスに出て、その眼下に広がる光景を見れば、何とも楽しそうに魔女ははしゃぐのだった)」
(ENo. 110) 2020-06-14 20:53:00
彼岸の魔女
「(『なぁお』と猫が鳴く。『よきにはからえ』とでも言いたいのだろうか。肉球を押されて、ひくひくと髭を動かしている)
ええ、そうよ。そうなの!おばあさまは魔女の集会にもときどき赴いていたけれど。多くの魔女が、『代替わり』したことを知らないの。
(故、自分の元には招待状は来ない。気楽なものだと笑って)
ここまでたどり着くのは、大変だったでしょう。薬草をお探し?それなら、お手伝い出来るかもしれないわ。
(大窓を開いてテラスへと。眼下には沢山の草花が生えている様が伺えた)」
(ENo. 170) 2020-06-14 20:40:08
科学の魔女(110)
「(自身の家は、ログハウスのような木造の、よく言えば温かみのある家だった)
(大理石で出来たかのような白色の館は、何だか壮然とした雰囲気を醸し出している)
「おや、それなら私がここに友人として訪れた第一号になるのかな?」
(くすくす、嬉しそうに笑いながら、抱えられた猫の肉球をむにりと押す)
(招き入れられれば靴の土を軽く払ってから、敷居の境界線を越えるだろう)
「ふふ、人様の家に来る時はいつもワクワクさ。お誘いとあらば喜んで」
(横に並び立ち。魔女の背は平均的な男性程度には高い)」
(ENo. 110) 2020-06-14 20:33:11
彼岸の魔女
「(白で統一された館は、経年による劣化が多少見られるものの綺麗に手入れがされているようだった。よく言えば清潔な。穿った言い方をすれば、無機質な。そんな館だった)
わたしも、ないの。……ふふ、なんて。わたしはあまり此処から外に出ないから、わたしの事を知っているひとのほうが少ないかもしれないわ。
(此方の提案に是が返って来たなら、おんなは嬉しそうに顔を綻ばせて『中へどうぞ』と同胞を招き入れるだろう。黒猫はされるがまま、ぐる、と喉を鳴らしている)
よかった。ああ、それなら。冷たいお茶のほうがいいわね。ねえ、テラスにいらして。わたしにとっては代わり映えのない庭だけれど、あなたにとってはそうではないかもしれないわ。」
(ENo. 170) 2020-06-14 20:25:30
科学の魔女(110)
「はっはっは、私も他の魔女の家に訪れたことは久しくなかったな」
(広い家だね、と見上げるように眺めて)
(拒まれるようでなければ一安心。縄張り意識の強い魔女は、威嚇をしてくることも少なくない。尤も、この同胞はそのようなタイプではない、と予想はしていたが)
「おや、それは嬉しいお誘いだ!森の中とはいえ中々暑い日だ、喉が渇いていてね」
(揺れる猫の前足にちょいちょいと指を伸ばしつつ、君の誘いには嬉しそうに微笑むだろう)」
(ENo. 110) 2020-06-14 20:18:20
科学の魔女(110)
「はっはっは、私も他の魔女の家に訪れたことは久しくなかったな」」
(ENo. 110) 2020-06-14 20:14:30
彼岸の魔女
「ごきげんよう、叡智の同胞。びっくりしたわ。ああ、だって!
ここに魔女がおとずれたことは、ただの一度もないのだもの!
(魔女の多くは不可侵。互いの縄張りに入らないことを暗黙にしている説は多々あるが。どうやらおんなは『許す』派であるらしい。黒猫の前足をちょいちょいと揺らし乍ら、目線を彼方此方)
叡智の同胞。あなたがもし。もし、ただの散歩の途中であったなら……、……ひとやすみを、していかない?
(恐る恐るに。自分が客人と認めたなら、それをもてなす習わしなのだと添えて)」
(ENo. 170) 2020-06-14 20:10:49
(館の中から聞こえてくる声が見知ったものだと知れば、僅かばかり目を開ける)
(そして期せずの再会に微笑むのだった)
「ご機嫌よう彼岸の同胞!君の縄張りだったか。踏み入ってしまったかな」
("散歩の途中でね、随分長く歩いた気がするよ"と笑いかけ。)
(ENo. 110) 2020-06-14 20:03:03
彼岸の魔女
「(先ず反応したのは雨樋に座した鴉であった。大きく翼を広げたなら、おんなのもとへと飛んでいく。『迷い子』が。或いは『客人』が。この地に踏み入ったことを告げ)
……え?
(この館に訪れるものの多くは願いを託しに来る客人だ。でなければ、狩人が森に深入りし過ぎたか。けれど、)
ま、……待って、開けるわ!
(猫を抱えたまま小走りに。何故ならそれは、聞き覚えのある同胞の声音によく似ていたからだ)(あなたと対面したおんなは、『なぜ?』と視線で問うと共に。隠しきれない喜色を、そのかんばせにうかべていた)」
(ENo. 170) 2020-06-14 19:58:12
科学の魔女(110)
「(とさ、とさ、土を踏みしめる音が聞こえる)
(たまに枝葉を踏んでコツン、となるその音は、恐らく革靴だろうか)
(静寂に僅かばかりの波紋を起こすその音は、君の耳にもしかと入るはずだ)
「…おや、このような所に家が。ご機嫌よう。誰かいるかね。」」
(ENo. 110) 2020-06-14 19:51:10
彼岸の魔女
「(小鳥の囀りは遥か遠く。在るのは静寂。生きているのは、木々と、数多の花と己。それから、幾らかの使い魔たち。ひとりで住むには少しばかり大きい館のテラスで、魔女は変わらぬ景色を眺めていた)
……人里は、とっても賑やかだったわ。
(ぽつりと零したことのはに応じるように。『にぃ』と足元の黒猫が鳴いた。手招き、そっと膝の上に乗せ)
おまえはいい子ね。……今日も、いい日になりそう。」
(ENo. 170) 2020-06-14 19:46:37